BRIX値と糖度の違いなど、よくわからなかったので調べたことを忘備録。250302アップデート
初乳の免疫グロブリン濃度測定のための方法
昔ながらの比重計
温度を20℃にしないといけないし、メスシリンダーが必要で、結構測定に検体量も必要だし、最近は全く使ってる人を見ない印象です。

糖度計
最近はこちらの方が圧倒的に多い印象で、「手持ち屈折糖度計」と「デジタル糖度計」の2種類があります。なんせ、1-2滴でいいし、パッと載せてピッと図れるのでとても便利です。そして糖度計といえば有名なメーカーは「アタゴ」、国内シェア8割らしい。


屈折計、糖度計って同じ?糖度計の原理は?BRIX値と糖度って同じ?分かりやすい説明はこちら
まずは、「屈折計」というのがメインの呼び方?だけど、糖度計、もしくは濃度計ともいう。仕組みは、液体中の”屈折率”を測定。普通は”屈折率”をそのまま表示するのではなく、それをBRIXに換算したものを表示=これが画面に出てくる数字で、”BRIX値”とよぶ。
“BRIX値”は、液体中に糖分しかなければ「糖度」を示すし、それ以外の色々な成分が水に溶けていればそれらすべての屈折率の和から固形分の「濃度」を示す。
つまり初乳の場合は、初乳中の固形分濃度を測定していて、BRIX値とIgG濃度がある程度相関を見せるのは、初乳中のグロブリン以外の固形分(カゼイン、アルブミン、乳糖、等)濃度はある程度一定だから、なんでしょうね。
屈折率とBRIX値の関係
BRIX値の初乳測定への応用
そしてその測定値、”BRIX値”は”RID(放射免疫拡散法)で測定した初乳中IgG濃度”と相関があり※1、農場での測定に応用可能。今ではかなり普及している印象です。これで数値が一定以上(22%が一応一般的な目安、高いとこでは24%とか25%に設定している農場も)のものを冷凍して保管したり、逆に一定以下なら初乳製剤を足したり。
ちなみに初乳製剤も今はほんっとに色々ありますが、こういう少し初乳の力が弱い時に足すなら、一番安いの、もしくは全薬さんのカーフサポートダッシュ(栄養成分は度外視してIgGに特化した製品だから&その分溶けやすいし)がベストと思います。
引用元※1
BRIX測定値
産次数、分娩後搾乳回数による違い
ちなみに去年、産次数の異なる牛の分娩後搾乳回数ごとのBRIX値を測定してみました。n数はどちらも1頭ずつなので、ほんとに遊びですが・・・。1-8までが分娩後の搾乳回数です。特に初産は一発目命!ですね。
分娩後搾乳回数 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 |
初産 | 22.8% | 13.3% | 10.9% | 10.6% | 11.5% | 10.4% | 10.4% | 10.2% |
4産 | 28.4% | 25.9% | 18.1% | 15.1% | 12.8% | 12.9% | 12.1% | 12.3% |
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