Calf Note 199 簡便なBRIX計算表

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Calf Note 199 – A handy BRIX calculator

以下は、http://calfnotes.com/pdffiles/CN199.pdf を翻訳したものです。原文著者Dr. Jim Quigley の許可を得て日本語訳を掲載しています。 引用論文の出典元は原文をご参照ください。


はじめに

BRIX屈折計は様々なことに利用が可能なデバイスです。もともとは、例えばワイン生産のためのブドウであったり、ビールなど、液体中の糖度測定のために作られたものでしたが、酪農産業においても様々な目的に利用が出来ます。

これまで研究者たちはBRIX値と全乳中の総固形分(Moore et al., 2009)、初乳中のIgG(Quigley et al., 2013)、血清中のIgG(Morrill, et al., 2013; Deelen et al., 2014; Elsohaby et al.2015)がそれぞれ関係があることを示してきました。

ただし、BRIX値と代用乳、初乳製剤、全乳に添加するパウダー、これらとBRIX値の間には相関はなさそうであることも明記しておきます。より詳しくBRIX屈折計について知りたい場合はこちらをどうぞ。

BRIX屈折計は直接的に固形分やIgG濃度を測定しているわけではありません、シンプルに液体中を通過するときの光の曲がり(屈折)を測定しているだけです。

これまで研究者たちは、関連性を元に、BRIX値とそれぞれの目的とする測定値との間に回帰式を導きました。すべてのケースで、計算値は推定値にすぎません。これらの推定値は農場で使うには便利ですが、これらの測定値は完璧ではないこと、エラーも起こりうることも覚えておいてください。

BRIX屈折計をより便利に使うために、3つの目的(血清IgG、初乳IgG、全乳固形分)それぞれに対応した”handy dandy”エクセルシートを作成しました。ここをクリックしてExcelをダウンロードしてください。

使い方

Excelの使い方は

1)使いたい用途をセルC3から選択 (血清IgGはserum IgG、初乳中のIgGはcolostrum IgG、全乳の固形分はwhole milkを選択)

2)セルC4にBRIX値を入力 

3)結果がセルC5に反映されます。

またグラフ上にあなたのサンプルがどこに位置するかも見ることができます。※このExcelの参照文献は図の下に記載しています。

Enjoy!


翻訳内容はここまで。

雑記:代用乳での固形分推定

全乳に何かしら粉を足した場合(代用乳など)、それから代用乳を溶かした時の液体をBRIXで測定できるか否か、Jimは測定できないと書いてありますが、2-3年前のDCHAのセミナーか何かで、ロボット哺乳では代用乳の粉が一定量落ちているかの確認のためにミルクの固形分をBRIXで測定できるので、代用乳濃度が一定かどうかのモニターに使えるから週1くらいでモニターすべし、というトピックがあった気がするのですよね・・・(うろ覚え)。

一応代用乳を溶かした場合でもBRIX値が応用できるという報告もあったので忘備のために記載します。

ScienceDirect

引用:「「デジタル屈折計の場合は測定値に1.5を足して(例えば測定値に12.0と出たら1.5足して13.5%が固形分濃度と推定される)、光屈折計の場合は測定値に1.1を足したものが、固形分濃度と推定可能」だそうです。

さらに、ウィスコンシン大のHPでは各製品によって違うから、あなたの農場で使っている代用乳でBRIXの検量線を作ったらいいよっていう資料もありました↓↓↓。確かに一度、各濃度でBrIXを測定して検量線を作ってしまえば、その後のモニターに使えますよね。ここまでやるのは、すごいな!

https://www.vetmed.wisc.edu/fapm/wp-content/uploads/2020/01/BrixRefrac.pdf

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