後継牛育成について

超絶ご無沙汰しています。なんだかずっとバタバタバタバタしていて、全然勉強していませんでした。

実は最近家庭菜園が趣味で、春は畑の季節なんです・・・ 自給粗飼料と一緒ね・・・・今年はいろんな作物を新しく作ろうと思って、その勉強やら、開墾やら、畝立てやら、最近は暇さえあれば、畑ばっかりしていました。

最近、少し考えるのは育成牛のこと。。。

今日は離乳後、受胎後、の増体と乳量についての解析を紹介します。

離乳後の増体と乳量

1618頭の子牛の離乳後70-120日齢の日増体重と、初産時の150DIMまでの平均乳量について解析すると正の相関がみられた👆離乳後の増体は高いほうが良い

横軸は日増体重、縦軸は分娩150日までの平均乳量
引用元 Invited Review: Advances in efficiency of growing dairy replacements – ScienceDirect

加えて、離乳期以降にADGが向上すると、生殖機能の発達が促進:子宮内膜の厚みが増し、卵胞の発育促進という報告もある。

👉哺育期間1~7週齢で全乳5L or 10L/日、離乳後11-25週齢での配合飼料給与比率が70% or 85% 、このエネルギー供給の差が繁殖にキャリーオーバーして影響するか?という調査。結果は、影響する。し、哺育期、育成期、いずれも高エネルギーのほうが、春季発動前の子宮内膜の厚さと卵胞の成長を促進、生殖発達を促進。

Carryover effects of pre- and postweaning planes of nutrition on reproductive tract development and estrous cycle characteristics in Holstein heifers – Journal of Dairy Science

👉そのため、経済的にも生物学的にも離乳後~120日齢位までは日増体重900g/dayくらいを目安にするのが良いのではという提言、でした。

AI後の増体と乳量

一方で、育成期ずーーっと増体良くてもうガンガンでかくしてください!無条件!というわけではなくて・・・・・受胎後7か月間の日増体重と初産分娩150日までの乳量は負の相関

横軸は日増体重、縦軸は分娩150日までの平均乳量
引用元 Invited Review: Advances in efficiency of growing dairy replacements – ScienceDirect

メカニズムはまだパリッとは不明ですが、妊娠後プロジェステロン濃度が高くなり、これは、脂肪細胞のサイズとリポタンパク質リパーゼの活性の増加を促し、血漿中の脂肪酸の脂肪組織への取り込みを促進する(Kalkhoff, 1982)👉これにより飼料効率の低下や、脂肪蓄積などが起こる、可能性があり、こういった点が影響しているかも?ということのようです。

ただ結果論としてこういうものがあるので、目的の成長(増体)は達成しながらもオーバーコンディションにしない、ことを筆者は推奨していて、そのためには、

(1) diluting the ration with low-energy forages エネルギーの低い粗飼料でめっちゃ餌を薄める 

(2) feeding a relatively high-nutrient diet at a fixed or restricted amount 配合飼料の量は固定にして制限する 

なんとなく育成の餌って配合1~2キロ固定+粗飼料 という方が多いと思うので、なんだかんだ今それが出来ているという人は多いのではないでしょうか。

ただし、モニターする、という点で、育成期、初産🐄の分娩時の体重など、なかなか定量的なモニターが出来ている牧場は少ないかも。もし可能なら離乳時、種付け時、初産分娩時体重を胸囲推定などでずっと数字を残していけると、自分の育成牛の飼養管理が果たして思った通りになっているのか、評価につながると思います。それらと、その後の繁殖成績、乳量、その🐄たちの牧場での産歴、追えるとめちゃ面白いです。

でも知りたいのは

大体ね、哺育、育成の育て方、増体が乳量にどういったインパクトを与えるかっていうのは初産乳量が多いんですよね。そりゃ哺育育成だけで2年かかってるからそれだけでも3年がかりの研究になってめっちゃ大変ですよね。でも、本当に知りたいのは、5産6産難なく出来る牛の育て方じゃないかなと思ったり。

私が今のところ、きちんとした文献データとして知っている長命連産に繋がる栄養面の話は、育成の蛋白を高め過ぎない、という事くらいなのですが‥‥

育成の蛋白水準 | うしについて勉強したことを記録していくブログ (calfnutrition.com)

いろいろな酪農家さんにご経験を聞くと、長命連産の牛を作るには

育成期間増体を過剰に追い求めずにピッカピッカの艶々皮下脂肪ムチムチの見栄えの良い牛を作ろうとしない、とにかくまずは粗飼料で腹を作る(消化が悪い草でボッテリした腹を作るのとは違う)

そこに配合飼料はお気持ち程度(その配合は決して高CPではない)、高蛋白で追わない、

というのが総合的に今のところの結論かなと思ったりします。

※CPの部分以外はまだ数字的な裏付け無いので個人の主観です。

※ただし分娩前の体重は600kgくらいは目指した方が良いとは思っていますが、エネルギーを高めて体重曲線だけ、良い水準にしても、それは違うかも?という感覚です。

教えてくれた酪農家さんのおひとり、青沼さんの育成についてのpodcast、是非聞いてみてください。Vol.74「牛の一生を決める育成管理」 • 百年酪農 (spotify.com)

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