ADSA2023、もう昨年になってしまった。
adsa.org/Portals/0/SiteContent/Docs/Meetings/2023ADSA/Abstracts_BOOK_2023.pdf
引き続き読んでいきたいと思います。今日はRuminant Nutrition 3: Carbohydrates and Lipids。
2024年も始まりからかなりハードな感じだけど、必死に生きるしかない。できることやるしかない。
最近、yoasobiのアイドルとadoの新世界を聞きながら勉強しています。どっちもライブ行ってみたいな~
今回はジンプロの分岐鎖VFAのトピックが面白かった!初めて知りました。どうやって製品化してるんだろう、VFAをサプリメントにするなんて発想がなかった(絶対臭いから…)。凄いなぁ。。。費用対効果などアメリカでのコストも知りたいとこですね。
・タイトル 2305 Effects of isoacids supplementation in lactating cows’ dietvarying in forage fiber level on performances, feed efficiency and milk fatty acids profile. S. Ahmed*1, M. R. A. Redoy1, M. L. Bulnes1,J. B. Urbina1, D. H. Kleinschmit2, and M. E. Uddin1, 1Dairy and Food Science Department, South Dakota State University, Brookings, SD,2Zinpro Corporation, Eden Prairie, MN.
一言で言うと、分岐鎖VFAをルーメン微生物のエサに!!
●研究の目的:2 種類の粗飼料NDFレベルで、イソ酸(ISO; IsoFerm, Zinpro Inc.)がホルスタイン牛の泌乳成績、飼料効率、乳脂肪酸(FA)プロファイルに及ぼす影響を明らかにすること。
●研究デザイン:64頭の搾乳中期の乳牛:体重 662 ± 71kg、泌乳日数 119 ± 51 日(DIM)、2 ± 0.9 産、を4群に分け、1群16頭で、2レベルの粗飼料NDFとISO有無で試験区を設定。
①粗飼料NDF18%(LF)×ISO無添加
②粗飼料NDF18%(LF)×ISO添加1頭40g/d
③粗飼料NDF23%(HF)×ISO無添加
④粗飼料NDF23%(HF)×ISO添加1頭40g/d
乾物摂取量(DMI)と 乳量は毎日記録し、乳成分は毎週分析した。
●結果と考察:
ISO は DMI には影響せず、LF の方が HF よりも大きかった(27.1 対 25.8kg/d、P = 0.048)。
LF 牛は HF 牛と比較して 乳量(36.6 対 32.9kg/d、P = 0.001)・乳脂補正乳量(FPCM、37.6 対 35.1kg/d、P = 0.001)が大きかった。
ISO は 乳量(14 %、P < 0.001)および 乳脂補正乳量 (10 %、P = 0.003)を HF 飼料では増加させたが、LF 飼料では増加せず。ISOはHFでは飼料効率を増加させたが、LF飼料では減少させた。
👉イソ酸の給与は粗飼料NDFレベルに依存して泌乳成績および効率を改善した。
●私が思ったこと・・そもそも、イソ酸についても知らなかったので調べてみた:IsoFerm – Zinpro®
PDFもあった:zinpro.com/wp-content/uploads/2023/06/zinpro_isoferm_brochure.pdf
いったい何なんだか分からなかったのですが、👇ということだそうです。
A Nutritional Breakthrough in Dairy Zinpro IsoFerm is a breakthrough innovation in dairy ration formulation. It provides branched-chain volatile fatty acids (BCVFAs), which are essential nutrients specific to rumen fiber-digesting bacteria.
Zinpro IsoFermは分岐鎖揮発性脂肪酸(BCVFA)を供給する、BCVFAはルーメンの繊維消化細菌に特有の必須栄養素である。BCVFAは、消化性の高いタンパク質と一緒に利用される炭素源として機能し、必要とされる微生物タンパク質とエネルギーを生成する。
Technical_Bulletin_How_Zinpro_IsoFerm_Works.pdf
公式HPではルーメンバクテリアの燃料を直接投下するぜーー🔥🔥🔥みたいなテンションだった。分岐鎖VFAって、めっちゃ臭そうだけど、取り扱いの匂いや嗜好性に問題はないんだろうか、目新しい添加剤で面白かった。やはり繊維分解微生物のエサになるとのことなので、粗飼料比率が高いTMRのほうがパフォーマンスが発揮されたのだろうか。
・タイトル 2307 Fatty acid supplementation interacts with starch content to alter production responses during the immediate postpartum in dairy cows.
J. E. Parales-Giron*1 , A. C. Benoit1 , J. M. dos Santos Neto1 , J. de Souza2 , and A. L. Lock1 , 1 Michigan State University, East Lansing, MI, 2 Perdue Agribusiness, Salisbury, MD
一言で言うと、フレッシュ期のデンプン濃度による脂肪酸添加の影響。デンプン高くて脂肪酸も添加するとたぶん胸焼けしそう。
●研究の目的:泌乳初期の生産反応における飼料中のデンプン含量の増加と脂肪酸(FA)補給の相互作用を評価した。
●研究デザイン:
60 頭の経産牛を用い、2×2 の要因配置によるランダム化完全ブロックデザインで処理した。
DDM 22% または 28% のデンプン(LS および HS)、 DM0% または 2% の FA 添加飼料(NF および HF)を 1~24 DIM に給与した。
※FAサプリメントはパルミチン酸70%およびオレイン酸20%を含む脂肪酸カルシウム塩、飼料中のCPはDM17%,fNDFは22%
●結果と考察:結果は以下の通り。
低デンプン飼料では3.5% FCMの乳量が増加する傾向があったが(P = 0.09)、高デンプン飼料では乳量が減少した(P < 0.05)。
高デンプン飼料は乳量を増加させ(P < 0.05)、乳糖収量を増加(P = 0.07)、乳タンパク質含量を減少させる傾向があった(P = 0.06)。
全体として、FAの補給は乳脂肪含量を増加させ(P < 0.01)、乳脂肪・タンパク質の収量は影響なし。
| 結果 | LSNF | HSNF | LSHF | HSHF |
| 乳量(kg/d) | 43.1 | 47.4 | 43.4 | 43.6 |
| 乳脂肪(kg/d) | 1.95 | 2.12 | 2.13 | 2.07 |
| FCM(kg/d) | 50.3 | 55.3 | 53.7 | 52.7 |
| 乳糖(kg/d) | 2.08 | 2.27 | 2.11 | 2.17 |
| 乳蛋白(%) | 3.46 | 3.30 | 3.38 | 3.33 |
| 乳脂肪(%) | 4.57 | 4.48 | 4.83 | 4.71 |
👉高デンプン給与は分娩直後の乳量を増加させた。
👉FA補給が泌乳初期の牛の乳脂肪・3.5%FCMの乳量に及ぼす影響は飼料中のデンプン量に依存。
●私が思ったこと・・低デンプンでは脂肪添加でFCM増加ということか。乾乳期のデンプン濃度も書いてあると親切だったのにな。
Dr.Adam Lockと Dr.J. de Souza の脂肪関連の研究は数年前からずっと追ってるから若干追っかけのような感じだけど、本当にとことん脂肪のこと、研究されている姿勢には脱帽。
経産牛だから、分娩後の脂肪添加ですんなりどっちも乳脂肪上がっているし、FCMは高デンプンで高脂肪だと脂肪無添加より下がってるのは、濃すぎてもうちょっと勘弁してよって感じですかね。。。
・タイトル 2310 Temporal changes in plasma choline and choline metabolite concentrations in response to an esophageal bolus of rumenprotected fish oil in early lactation cows fed rumen-protected choline.
V. Sáinz de la Maza-Escolà*1,2, M. F. Marchesi1 , M. Dei Cas3 , S. Casati4 , F. Piccioli-Cappelli5 , E. Trevisi5 , E. Grilli1,6, and J. W. McFadden2 , 1 Department of Veterinary Medical Sciences, University of Bologna, Bologna, Italy, 2 Cornell University, Ithaca, NY, 3 Department of Health Sciences, University of Milan, Milan, Italy, 4 Department of Biomedical, Surgical and Dental Sciences, University of Milan, Milan, Italy, 5 Department of Animal Sciences, Food and Nutrition, Faculty of Agriculture, Food and Environmental Science, Università Cattolica del Sacro Cuore, Piacenza, Italy, 6 Vetagro S.p.A., Reggio Emilia, Italy
一言で言うと、フレッシュ期の魚油とバイパスコリンの相乗効果🌟🌟でホスファチジルコリン増
●研究の目的:
魚油(FO)はドコサヘキサエン酸(C22:6;DHA)の豊富な供給源であり、これはホスファチジルエタノールアミンN-メチルトランスフェラーゼの作用を介した肝ホスファチジルコリン(PC)合成に好ましい脂肪酸(FA)であると考えられる。
目的は、ルーメン保護コリン(RPC)を給与することで、FO を給与した牛の循環 PC 濃度が上昇するかどうかを調べることであった。
●研究デザイン:18頭のホルスタイン牛(3.6±2産)を、分娩前-21±3日目から分娩後35日目までRPC(各0または60g/日;塩化コリン25%;Ruprocol;Vetagro S.p.A.)を無添加(CON)・添加(CHOL)の2群(n=9頭/群)に無作為に振り分けた。分娩後 27 ± 4 日目に、すべての牛に 100 g の脂質カプセル化 FO を含むゼラチンカプセルを食道ボーラスとして与えた(36% FO; 10.2 g のオメガ 3 FA; Prototype 6; Vetagro S.p.A)。
ボーラス投与から0、10、24時間後に採血を行った。血漿はLC/MSを用いてPC、lysoPC(LPC)、コリンおよびコリン代謝物を分析した。
●結果と考察:
血漿中のベタイン濃度はCHOLではCONに比べて0時間目に高かったが(P = 0.05)、コリン濃度は投与による変化はなし。
FOは、10時間後までにトリメチルアミンN-オキシドとジメチルグリシン(DMG)を増加させた(時間、P < 0.03)。DMGとメチオニンはCHOL牛でCON牛より多かった(P < 0.07)。
RPC給与でFOボーラス後血漿中PC-16:0/22:6、-18:0/22:6、LPC-20:5がCONと比較して増加(P < 0.07)。
血漿中PC-18:0/20:5および総PC濃度は、CONと比較し24時間後までにCHOL牛で増加(P<0.05)。
👉RPC の給与は、泌乳初期の牛における PC 合成を促進する FO の能力を増強すると結論づけた。
●私が思ったこと・・メチオニンにもやっぱりちゃんと影響あるんですね。。コリン関係の中間体完全に把握できていないのだけど、バイパスコリンも単体での影響だけだけでなく、他の栄養素との相乗効果の試験をする段階に入ったのだな。これはベタグロ社の報告。これ乳量とかDMIとかも報告すればよかったのに有意差なかったんだろうか。

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